シンガポール生活を脅かす侵入者たちとの戦い(アリ・ヤモリ編)全記録!

シンガポールといえば、高級コンドミニアムに高層ビル群、オシャレなショッピングモールにグリーンパークなどなど、国全体が都会でクリーンなイメージがありますが、忘れてならないのは、ここは東南アジアであるということ。

東京の2、3倍、もしくはそれ以上の家賃を払っても、この地で悠々と暮らす”彼ら”との戦いは逃れることができません。

そこで今回は、筆者自ら体験した、壮絶(?)な侵入者たちとの戦いの全記録を公開します。(※筆者自身、虫や爬虫類が大変苦手なので、気持ち悪い写真や絵は一切出てきません。ご安心ください。)

新しいコンドミニアムへの引越し

2018年9月、私たち夫婦は一年半住んだコンドミニアム(※以下”コンド”)を出て、新しい場所に引っ越すことになりました。

それまで住んでいたコンドはバルコニーなど広く、ゆったりとしたデザインで悪くなかったのですが、水圧が全体的に弱い事と、ケーブルテレビの映りが安定しなかった、というのが引越しを決めた主な理由です。

新しく見つけたコンドは2016年完成の築2年。前と比べるとバルコニーやリビングは小さいですが、そのぶん部屋数が多く、水圧もテレビも心配ありませんでした。(夫が契約書にサインする前にくまなくチェック済み。)

家電も有名メーカーのものばかりで前のコンドよりグレードアップしたので、引越しの日が近づくにつれ、新しい生活に内心ワクワクしていました。

引越し前日の衝撃

引越しをするときはいつも前日までに鍵を受け取り、新しい家を綺麗にしてから荷物の搬入をするようにしています。

しかし今回も同じように前日に一人で新しいコンドに乗り込んだところ、まずここで衝撃的な光景を目にします。ビューイング(下見)の時には気づかなかったのですが、冷蔵庫の中が全く掃除されておらず、人の髪の毛やら残ったソースの跡、気持ち悪い虫の死骸など、とにかく不潔な状態のままだったのです!!

仕方なく、全パーツを外してそれぞれカビキラーで消毒し、真っ白でピカピカな状態にしましたが、一つ不安が残ったのは、この冷蔵庫が壁の埋め込み式になっており、裏側がまるで見えなかったことです。

そこでもしものことを考え、近くのスーパーで「アリの巣コロリ(※シンガポールでの販売品は「ARS ANKILALL」)」と、ゴキブリ用コンバットを購入し、気になる箇所へセットして、その日は帰ることになりました。しかしその小さな不安は、やがて大きな恐怖へと繋がっていくことになるのです。

最初に購入した「アリの巣コロリ」

引越し当日の大惨事

迎えた引越し搬入当日。なんと、例のキッチンの冷蔵庫周りを始め、寝室、廊下、あらゆるところにアリの大群がいるではありませんか

とにかく見つけては殺し、ウェットティッシュで床をふき取るという処置を繰り返したものの、1分でも目を離せばまた次から次へとやってくる、まさにホラー状態。さらにショックだったのは、冷蔵庫のドアの密閉するためのゴム部分にもアリ達が行き交いし、最も安全だと思われていた冷蔵庫の中にまで侵入しそうになっていたことです。

すぐにでも第二の仕掛けをしないといけないと思い、今度は近くのスーパーでこの2つをすぐさま追加で調達しました。一つは「TERRO-PCO」という液状の殺蟻剤で、もう一つはアリバージョンの「COMBAT」でゼリー状になっているものです。

液状のTERRO-PCO

ゼリー状のCOMBAT

シンガポールのアリはとにかく小さいので、粒状の毒エサだと持ち運べなかったり、巣に持ち帰る前に途中で捨ててしまい、結局、誘引剤にだけ惹かれて出てきてしまう可能性もあるとわかり、どんな小さなアリでも食べることができる液体もしくはゼリーに賭けてみることにしました。

引越し翌日、そして…

次の日、恐る恐る確認してみると、前日に置いた液体とゼリーが効いたのか、トラップのそばでアリの死骸が何匹も見つかりました。

しかし実際、巣に帰る前に絶滅されてしまうと、巣の中にいる別のアリ達がまた出てきます。実際この時点でも、死骸のそばで生きているアリが何匹か確認できました。そこで根気よく、気になる箇所にセロテープを張り、その上から直接液状の毒を垂らしてみたり、ここは絶対出没してほしくない、という部分にゴキブリ用のスプレーを塗って牽制したりなど、とにかくできることを試してみました。

すると3日目くらいから、アリの死骸は見るものの、動いて活動しているアリがいない事に気がつきます。それと反比例するかのように、今度はクモが何匹か出没し、巣を作っているのを発見しました。このクモは、”イエユウレイクモ”という種類で薄くてか細く目立たないため、筆者自身も共存に抵抗がない存在です。

クモはアリを食べると聞いたことがあり(※実際、アリを食べる種類とそうでない種類がいるそうですが)彼らが出てきたおかげでアリがいなくなった!とこの時、完全に安堵してしまったのです。しかし更なる恐怖が襲ってくることなど、この時はまだ知る由もなく…。

引越しから7日目。

アリの駆除剤に加えてクモが出現したことにより、我が家のアリ問題は収束していくかと思われた矢先、大事件が起きます。

引越しからちょうど7日目の朝、ふとエアコンをつけようと上を見上げると、なんとそこにはヤモリが!今まで外でしか見たことの無かったヤモリが、家の中に…。ヤモリとの共存は考えただけで気持ち悪く、発見時の衝撃、恐怖といったらありません。

しかしヤモリはクモ同様、害虫を食べるので益獣(?)とされており、毒エサのようなものは無く、市販で売っているのは、ヤモリが嫌がるスプレーか、ネット情報だとゴキブリホイホイで捕獲するしかないとのこと。スプレーということは、実物と対面しないと使う場面がなく、ゴキブリホイホイだと、捕獲したものを結局処理しなければならない。

英語でも何か有益な情報がないかいろいろ探していると、レモングラスやコーヒーの匂いが嫌いだとか書いてありますが、どれも信憑性が怪しいものばかり。半ばノイローゼ気味になりながら何時間も解決策を探した結果、最終手段をとることを決意しました。それは…

強力な助っ人を投入。

シンガポールには、日系・ローカル含め、さまざまな害虫駆除業者があります。

その中で、ウェブサイトにヤモリの卵の産みつけ場所について考察を書いていた「Rentokil」という業者が、もしかしたらこの状況を救ってくれるかもしれない。そう思い、藁をもすがる思いで問い合わせをしてみることに。

 

すると、すぐに電話がかかってきて「2ヶ月に1回のメンテナンスで、年720ドル(GST別)でどうでしょう?」とすぐさまパッケージのご提案。アリの駆除のほか、ヤモリは侵入ルートを調査した上でトラップを張り、引っかかったら死骸を処理してくれるとのこと。

ここはもうプロの力で、それぞれの侵入ルートなどを調べてもらい、徹底的に根絶を目指すしか平穏な生活を取り戻すことはできないと思い、その場ですぐに契約を結ぶことにしました。

実はこのRentokill、大手レストランチェーンなどに定期的な害虫駆除をしている業者で、最もセンシティブな飲食業界でも定評のある会社さんなのです。個人宅相手にもサービスをしてくれるとは思いませんでしたが、年間数百ドルで穏やかな毎日が送れるなら安いものだ、と思いました。(むしろ私にとっては必要経費?)

決戦の日。ハンターはやってきた

問い合わせた翌日。さっそくRentokilから一人若い作業員がやって来ました。まずはアリ退治用のスプレーを散布していき、最後にヤモリが通りそうなルートにゴキブリホイホイみたいなものを仕掛けていきます。

スプレーが散布できないところはジェルで塗布していましたが、そのジェルはゴキブリにも効くそう。(そういえばまだGは見てない…!)数日間は散布したスプレーがきちんと乾くまでモップ掛けをしないことや、2か月後にトラップにヤモリがいなければ、また仕掛ける場所を変えることなど、一通りの説明を受けました。

さらに、お兄さんの見立てによれば、ヤモリの糞があまり落ちていないので、恐らくこのユニットにはそこまで数がいないのでは、いても1匹か2匹だけなのでは、とのことです。プロにそう言われると、本当にホッとします(泣)

床の隅の方へスプレーを撒いていく作業員

ヤモリが出現したエアコン横に仕掛けられたトラップ

こうして侵入者たちとの戦いは、最終的に化学兵器とヤモリホイホイによる捕獲で徹底抗戦へと突入。まだ結果はわかりませんが、プロの力を信じて引き続き様子を見ていきます。