シンガポールの就労ビザ(EP、S Pass、WP)の属性と種類について-2018年度最新情報

シンガポールで就労するにはどんなビザが必要なのか。取得するのが難しいらしいが要件はどうなっているのか。シンガポールの就労ビザについてまとめていきます。

シンガポールに在住している外国人が所持しているビザは大別して5つ、「PR」「EP」「S PASS」「DP」「WP」と呼ばれるビザがあります。

EP(Employment Pass/管理・専門職向け雇用許可書)

EPとはEmployment Passの略で管理・専門職向けの雇用許可証のこと 。申請資格はシンガポールで管理職、専門職のオファーがあり、月収が3,600Sドル以上である事が要件となります。

EPの最低給与基準額は近年あがり続けており、取得が非常に困難になってきています。そのため、対象者の年齢、技能、学齢にもよりますが、よほど高スペックでないかぎり、20代では月収4,300前後、30代では月収5,000前後の給料で取得できるのが一般的なようです。

以下、シンガポールの人材紹介会社「Arch(アーチ)」で取り扱われた例になります。

【EP取得基準の事例~20代後半~】
20代後半、中堅私立大卒、S$4400/月
20代後半、中堅私立大卒、S$4400/月
20代後半、上位私立大卒、S$4500/月
20代後半、有名私立大卒、S$4300/月
20代後半、旧帝大卒 S$4200/月
20代後半、旧帝大卒 S$4400/月
20代後半、有名私立大卒、S$4200/月
20代後半、中堅私立大卒、S$4850/月
20代後半、有名私立大卒、S$4200/月
20代後半、旧帝大卒 S$4500/月
20代後半、上位私立大卒、S$4500/月
20代後半、中堅私立大卒、S$5200/月

【EP取得基準の事例~30代~】
30代前半、上位私立大卒、S$4700/月
30代前半、上位私立大卒、S$4950/月
30代前半、中堅私立大卒、S$5500/月
30代中盤、上位私立大卒、S$6300/月
30代中盤、有名私立大卒、S$5400/月
30代中盤、上位私立大卒、S$5500/月
30代中盤、短期大学卒、 S$6800/月
30代中盤、上位私立大卒、S$5600/月
30代中盤、上位私立大卒、S$5100/月
30代中盤、中堅私立大卒、S$6100/月
30代後半、有名私立大卒、S$5900/月
30代後半、中堅私立大卒、S$6400/月

ビザ(EP)審査基準の2013年と2017年の比較

2017年度末の現在、1シンガポールドルは83円程度です。そのため上記の例の最低月収4,200Sドルでも日本円だと月収35万円程度という事になります。

シンガポールにある会社ではボーナスは基本1~2ヵ月程度しかないのが一般的ですが、この金額は手取りです。1年間でまとめて給料から所得税を支払うことにもなりますが、それを加味しても日本の基準だと、いかにEPが高給であるかという事が分かります。

特に問題がなければ、発給に必要な期間はオンラインで約7日間、マニュアル申請で21日間。更新時は最長3年の延長が可能となります。

S Pass(中技能向け労働許可証)

S Passは中技能向け低技能向け労働許可証のこと。2004年に人材省によって技能向けの熟練労働者に対する需要に対応するため導入されました。

最低基本月給は2,200Sドル。高等専門学校卒業に相当する学歴や専門技術資格の保有者であることが条件です。4年制の大学の卒業資格が無く、すば抜けて高級でない場合は、S Passしか降りない場合がほとんど。特に美容関係、飲食関係の従事者に多く発行されているようです。

S Passには雇用限度率があり、全従業員数の20%までとなっています。つまり、1人のS Pass保持者を雇うには5人の市民権、永住権(PR)保持者を雇う必要があるということ。また雇用主には、外国人雇用税の支払い義務が生じます。

近年のビザの締め付けにより、雇用主が上記の条件を満たしていれば、EPの条件を満たしていないホワイトカラーに対しても発給される例が目立つようになってきました。

DP(Dependant’s Pass/配偶者、扶養者ビザ)

DPはDependant’s Passの略で配偶者(家族)ビザのこと。 月収6,000Sドル以上のEP若しくはS Pass所持者の配偶者、21歳以下の子供に発給されます。

上記の用件を満たしていても、就業先やEP/S Pass保持者のスペックや属性により、発給されないこともあります。

DPでは基本的に就労は認められていないですが、配偶者がEP保持者のDPに限りLOG(Letter of Consent)を発行することで勤務が可能。

WP(Work Permit/低技能向け労働許可証)

WPとはWork Permitの略で低技能向け労働許可証のこと。申請の対象は年齢が18歳~50歳以下(マレーシア人の場合は58歳以下)の外国人。

対象者は出身国がマレーシア、中国、香港、マカオ、台湾、韓国、インド、スリランカ、タイ、バングラデシュ、ミャンマー、フィリピンの何れかである必要があります。日本人は対象ではありません。雇用が認められる産業は、建設、造船、修繕、科学、重工業、製薬業のみ。

港湾・建設などの単純労働者や、家事雑用に従事するメイド労働者に発給されるのが一般的で日本人に発給される事は通常ないでそうです。

しかし、コネクションがあり特殊な職業の場合は発給される可能性もあるとのこと。たとえばシンガポール・リーグで活躍するサッカー選手の場合は、日本人でもワークパーミットであると聞いたことがあります。

基本月給の下限はないが、雇用者には外国人労働者雇用税が課せられる。雇用主は1人辺り5000Sドルの保険金(マレーシア人を除く)と1万5000Sドル以上の医療保険を支払う義務があります。

まとめ

DPはLOGを取得した場合に限り就労可能なビザであり、WPは日本人を対象としていないため、実質日本人が発給される就労ビザは、EPかS Passのどちらかです。ざっくりとした2つのビザの違いをまとめると、このようになます。

EP 一定以上の学歴の専門職/管理職に与えら得るビザで、実質給料が4,500Sドルないと取得が難しい。要件さえ満たせば企業は何人でも雇用が可能。
S Pass 一定以上の学歴がなくEPの要件を満たさない場合に降りる。高給であっても大卒でなければS Passしか降りないことがほとんど。企業は全従業員(国民&PR)の20%迄しか雇うことができない。

従業員側にとってのEPとS Passの違について。EPは携帯電話のラインを何本でも持つことができますが、S Passの場合は1本のみで契約時にデポジットを払う必要があります。

一方、原則S Pass保持者の医療費用は雇用者に支払い義務がありますが、EP保持者の医療費用はその限りではありません。EPとS Pass、どちらもメリットとデメリットがあります。

取得が難しくなったとはいえ、日本人であればS Passまでリジェクトされるケースは稀です。シンガポール政府は今後もビザの発行数を減らす傾向にあるので、シンガポールで就職したい肩は今がチャンスかもしれません。







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