こんにちは。ASIARIAN編集部(@SG_Asiarian)です。
シンガポール政府は2月16日、新型コロナウイルス対策における規制緩和を発表しました。
世界的なオミクロン株の感染拡大のため、国内でも新規感染者数は増加傾向にあり、14日には2万人近くの感染者数を記録しました。
今後も新規感染は増加する懸念があるものの、高いワクチン接種率が功を奏し、重症化に至るケースは減少しています。
そこで政府は、更なる対策の効果のため、誰もがルールを理解し必要な対策に集中できるよう、規制を簡素化・緩和するに至りました。
また日本政府も、3月から入国時の隔離ルールにおける大幅な規制緩和を検討しています。
今回は、シンガポール国内・入国時の規制と、日本入国時の規制について、緩和内容を紹介します。
シンガポール国内での規制緩和

16日の発表は大半が規制緩和のアップデートですが、2月20日迄とされていた病院・老人ホームへの訪問停止期間が4週間延長し、3月20日迄になると発表されました。
その他、変更される緩和内容は次の通りです。
職場での交流が再開(2月25日~)
引き続き在宅勤務が可能な従業員の50%までが出社可能ですが、職場での社交はルールを順守した上で再開となります。
自宅訪問は一度に5人迄が可能に(2月25日~)
これまで自宅訪問は1日5人までが限度でしたが、一度に(常時)5人迄の訪問が可能になります。
マスク着用時のセーフディスタンス撤廃
これまでマスク着用時は1mの距離を取る事が必要でしたが今後は不要となります。マスク非装着時は、従来通り1mの距離を取る必要があります。
千人以下のイベントの収容人数制限が撤廃(3月4日~)
宗教行事、ビジネスイベント、メディア会議、冠婚葬祭、結婚披露宴、マスク装着しての習い事などは、収容人数が1,000人以下なら人数制限が撤廃されます。
マスク装着で1,000人以上のイベントの場合は、収容人数の50%まで。マスク非装着のイベントで収容人数1,000人を超える場合は、1mの距離を取る事を基準にグループサイズが制限されます。
12歳以下の子供は非同一世帯と一緒にVDS入場可能に(2月25日~)
ワクチン未接種の12歳以下の子供は、同一世帯と一緒に時のみ、VDS(ワクチン接種安全管理措置)入場が可能でしたが、同一世帯である必要はなくなります。
スポーツ施設での30人までの運動が可能に(2月25日~)
ActiveSGや認可民間施設では、ワクチン完全接種者30人までの運動が可能となり、その際に追加検査も不要となります。
シンガポール入国時の規制緩和

シンガポールでは、各国の感染状況に応じ、カテゴリ1~4+VTL(ワクチントラベルレーン)で国々を種類分けし、入国時規制を行ってきましたが、今回から簡略化され例外を除き隔離期間も統一されます。
具体的な緩和内容は次の通りです。
カテゴリ2~4を一般旅行カテゴリに統合
既存のカテゴリ2~4の国々を一般渡航カテゴリーに統合。VTLやカテゴリ1からの旅行者は、引き続き検疫不要です。
隔離期間14日→7日の短縮(2月21日23時59分~)
渡航歴要件が14日から7日に短縮され、全ての国からのSHN隔離が7日間に統一されます。
VTL・カテゴリ1からの渡航者のPCR検査取り止め(2月21日23時59分~)
VTL・カテゴリ1からの渡航者は、到着時PCR検査を行う必要がなくなり、代わりに到着後24時間以内に指定会場でのART検査を受ける事になります。
ワクチン接種済み長期滞在ビザ保有者は入国許可不要に(2月21日23時59分~)
長期滞在ビザ保有者も必要だったトラベルパスや入国許可が不要となります。但しワークパミット保持者は除きます。
日本入国時の規制緩和(検討段階)

日本でも3月より、海外からの渡航者に対し規制緩和を行うことが検討されています。シンガポールでの決定事項とは異なり検討段階ですが、実施されれば一時帰国がし易くなります。
具体的な検討内容は次の通りです。
検査結果が陰性で3日間の隔離
現在、日本入国時の隔離は7日間ですが、感染が酷くない国からの入国および陰性結果を条件に隔離が3日に短縮。
ワクチン3回目接種済みは隔離免除
上記の条件のうえ、ワクチン3回目接種を終えていえる場合は、隔離免除。
これらの事が日本では検討されています。
以上、簡単ではありますが、シンガポール国内・入国時、日本入国時の規制緩和について、アップデートいたしました。
シンガポールも日本も、オミクロン株により感染拡大してはいるものの、高いワクチン接種率により、徐々に国境回復の兆しが見えてきています。
3月以降は決定事項が具体化して、少しでも早く気軽に一時帰国できる世界が戻ってくることを願って止まないです。
政府からの新たな発表(2月24日付け)
今回の規制緩和について、2月24日に政府から新たなアップデートがありました。
ここ数日、シンガポール国内の新規感染が急増していることが原因です。
現在実施中のルールは当面継続されるが、2月25日に実施を予定していた変更は延期となる、とのことです。
政府からの新たな発表(3月12日付け)
3月11日のシンガポール保険省より、延期されていた変更についてアップデートがありました。
コロナ感染状況が安定してきたため、2月21日発表のルールは3月15日からである、とのことです。
(参考元)
シンガポール保健省(MOH)
ザ・ストレーツ・タイムズ紙
- ”Up to 5 household visitors at a time, more VTLs to come: S’pore’s new Covid-19 rules at a glance”
- ”S’pore’s new Covid-19 rules to focus on 5 effective measures, including group size, safe distancing”
日本経済新聞