シンガポールのコンドミニアムは、見た目はとてもスタイリッシュですが、内部の設計や構造は日本の基準とは全く異なります。
特に出来立ての新しいコンドミニアムには常にトラブルがつきもので、完全な新築より、いろいろな細かい修復が終わった築年数2、3年以上の物件の方が安全だ、という意見も多くみられます。
以前は2018年9月に引っ越した新しいコンドミニアムにて、侵入者たちとのバトルをお伝えしましたが、今回は日本では考えられない(?)電気に関するトラブルに遭ったので紹介します。
ブレーカーが急に落ちた夜
日曜日の夜22:30頃、いつものように携帯でSNSをしていた時の事です。
急にWifiが繋がらなくなってしまったので、ルーター本体を確認してみると、なぜか電源がオフになっており、ボタンを押しても全く反応しなくなっていました。
部屋の中は照明もついており、エアコンも効いていたので、きっとルーターが故障したのだろうと思っていたのですが、しばらくして冷蔵庫を開けると、なぜか冷蔵庫の中も真っ暗に。
ここで初めて、ブレーカーが落ちて殆どの家電製品が使えなくなっている事に気がついたのです。
ブレーカーの蓋を開けると、マスタースイッチの横に「LIHGT」「POWER」「AIRCON」の3種類のスイッチがあり、「POWER」のところにある “Earth Fault Indicator”(=漏電センサー)が黄色く反応し、ここだけスイッチが落ちているのが確認できました。

この状態では、漏電元を突き止めるまでスイッチを上に動かすことはできず、エアコンと照明以外の電気が一切使えません。
この漏電元をチェックする方法は簡単で、漏電元と関係ない電源は全てすぐに復旧させる事ができるのですが、その時は解決方法が浮かばず。
ネットで修理業者を検索して5件ほど電話し、唯一繋がった「CWC Electrical Engineering Service」という業者に来てもらうことになりました。
漏電元はココだ!

業者さんが来て真っ先にやった事は、漏電元の確認です。これは誰でもできますので、もし同じように急にブレーカーが落ちてスイッチが上がらなくなった時は、焦らずぜひ試してみてください。
2. 全てのスイッチ(写真では下段のスイッチ全て)を一旦下に下げてオフにする
3. POWERスイッチをオンにし一つ一つ下げたスイッチを上げていく
もしオンにした場所が漏電元でない場合はPOWERスイッチもオンのままですが、漏電元のスイッチをオンにするとPOWERスイッチがまたダウンするので、そこが漏電元です。
これを最初にやっておけば、もし冷蔵庫が原因でない場合はすぐに復旧できますし、中の食材を傷める心配もありません。
この作業をやって、この時初めて漏電の疑いがあるのが、マスターベッドルームのバスルームである事が判明しました。
ウォーターヒーターが怪しい?

業者さんの勘により、まずは天井上のウォーターヒーターを調べることに。しかし10分ほど調査をしても結局漏電の形跡はなく、ここが原因ではないようでした。
次に業者さんが疑った場所は、なんと壁に付いているウォーターヒーターのスイッチの中です。
壁のスイッチの中で漏電…という状況がうまくイメージできず、恐る恐るスイッチを破壊する業者さんを見守るとなんとそこには、確かに液体のようなものが!!

写真では分かりづらいですが、確かにコードの下の辺りに茶色く変色した液体が溜まっていました。
この液体の正体が何で、どこから流れてきたかは、施工業者にお願いして調査しないとわからないそうです。
しかし、このウォーターヒーターのスイッチの中に液体が溜まるケースはシンガポールでは「あるある」らしいです。
時に上の階から流れてくるケースもあるのだとか。

幸いうちにはシャワーが2つあり、もう一つのウォーターヒーターは正常だったため、しばらくそちらを使う事で生活上に問題は無く、今回はまさに不幸中の幸いだったと思います。
業者さんからの請求額は120シンガポールドルでしたが、日曜の夜に冷蔵庫もシャワーも使えなくなり、原因がわからないまま不安に過ごすよりは、早めに解決出来たことが本当によかったと思いました。
突然のブレーカーのトラブルは本当にびっくりしますが、落ち着いて原因を調べれば被害を最小限に留められる可能が高いので、とにかく焦らず対処するのがコツです。