シンガポールでの新型コロナウイルス(COVID-19)について(2020年3月3日午後9時時点・更新情報付)

2020年3月3日現在、新型コロナウイルスに関するシンガポールの国内状況は、感染者の累計総数110名、そのうち78名が既に退院し、現在治療中の感染者は32名(うち7名が集中治療室)となっています。

また3月1日付で、シンガポール国内初の日本人感染者が見つかりましたが、保健省(MOH)のウェブサイトにて、感染者の方の詳しい足取りが公表されています。詳細は、下記ウェブサイトから”Case 106″をご参照ください。

現時点で、シンガポール国内での感染経路が不明なケースは11件残っているそうですが、日本人感染者については、6つ目の集団感染場所とされるWizlearn Technologies社との関連がすでに見つかっています。

その他も殆どのケースが、シンガポール保健省と警察の調査によって解明されています。

【2020年3月3日20時39分 シンガポール政府の速報より更新情報 】

シンガポール政府は、下記の地域への不要不急の渡航は控えるように通知しています。
-中国
-イラン
-イタリア北部
-日本
-韓国

渡航自粛先に日本が追加されましたので、ご注意ください。また3月4日午後11時59分より、過去14日以内に中国、イラン、イタリア北部、韓国を渡航したことのある旅行客は、シンガポールへの入国はできません。該当地域から帰国するシンガポール国民、居住外国人は自宅待機命令(Stay-Home Notice)の対象となります。

シンガポール政府の徹底した感染対策により、感染者数の増加は抑えられているように見えますが、今回の記事では、具体的にどのような対策を取っているかをご紹介します。

Infectious Diseases Act(感染症法)違反

シンガポールには、Infectious Diseases Act(感染症法)という法律があります。

感染症法では、政府からの自宅待機命令に背いた場合や虚偽の申告をした際に、最大10,000シンガポールドルの罰金か6か月未満の禁固刑、もしくはその両方が科せられると定められています。

2020年2月26日、実際に国内初の感染症法違反で中国人夫婦が起訴されました。

38歳の夫は感染者で、36歳の妻は濃厚接触者として自宅待機を命じられていましたが、夫婦は過去の行動歴で虚偽の申告をしたり、妻が自宅待機命令を守らずホテルに滞在したこと、住所の部屋番号について偽の報告をしたことなどから、保健省の調査を著しく妨害したとして、夫の退院後に起訴が決まりました。

別の事例では、45歳の永住権(PR)保有者の中国人が自宅待機命令(Stay-Home Notice)を守らず、保健省からの電話に出なかったことや、申告した住所と異なる場所にいたことから、シンガポール移民局(ICA)は、PRを剥奪し、シンガポールへの再入国を禁止する措置を講じました。

自宅待機期間中、国外に出ようとしたところをチャンギ空港で押さえられましたが、国外に出ることを強く主張したため、そのままPRを停止し国外追放した形となります。

退院したら感染リスクはあるか

2020年2月26日、大阪で感染した女性が退院後、再検査で陽性反応が出たというニュースが流れましたが、シンガポールの国立感染症センター(NCID)では、感染者の退院についてこう述べています。

感染者が退院する際、退院前に24時間を開けて2回の検査を受け、連続で陰性反応であることが必要とされている。また2回の陰性判定後も、病院でフォローアップ検査を受けなくてはならない。退院時には、これらの検査結果を通じ、ウイルスが無くなったと診断された上で退院することになる。そのため退院した人から感染することはない。

一度退院した方が再度感染するリスクはないとはいえないものの、感染症センターでは明確な基準を持って退院手続きをしていますので、退院した方への偏見や噂に惑わされないよう、注意しましょう。

新型コロナウイルス対策にかける予算

シンガポール政府は、2020年度予算案において、総額64億シンガポールドル(約5,056億円)の新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済支援を発表しました。

この中には、感染対策の前衛に立つ保健省などの政府機関向け支援(8億Sドル)や、新型コロナウイルスにより最も影響を受けたセクター(観光、飲食、航空、小売、輸送サービス)への助成金なども含まれています。

2021年に実施予定だったGSTの税率引き上げを見送ることを決定し、2025年までに実施するものとしました。

また首相を始め、大統領、全ての国会議員は1か月分の給与・手当をカットし、新型コロナウイルスと戦う医療従事者などへのボーナス支給を決定しました。政府系投資会社のテマセクや、その他の民間企業でも、1年間昇給を凍結するなどして、新型コロナウイルス対策支援に充てることを発表しています。

一丸となって被害拡大を阻止しよう

シンガポールでは、こうして政府、保健省、警察、感染症センターなどが一丸となって新型コロナウイルスによる被害の拡大を食い止めようとしています。

今回、最も打撃を受けている飲食業や小売業ですが、店内清掃や衛生管理基準を強化してサービスを継続して頑張っています。

一人一人が衛生管理に努め、感染リスクの高まる行動は自粛しつつも、国内経済活動が止まらないよう、ぜひ支え合っていきましょう。

(参照元)