こんにちは、ライターEtsumaです。
今回は、シンガポール在住者・定期的に訪れる方にお馴染みの交通カード「EZ-Link」にまつわるお話です。
奇妙な個人体験談も交えて、専用アプリの有効的な使い方、紛失時の対応についてまとめてみました。
EZ-Link(イージーリンク)カードとは?

EZ-Link(イージーリンク)カードとは、シンガポール国内の地下鉄やバスに乗る際の、プリペイド式の交通カードです。日本のSuicaなどと同様に、バスの乗車時や地下鉄の改札を通る際に、タップして使用します。
購入場所や販売価格については、以下の記事をご参照ください。
様々なデザインがあり、中には有名キャラクターとのコラボデザインもありますが、通常購入の際には、好きなデザインを選ぶことはできません。
持っているカードを専用アプリに登録すると、以下の様々なカード管理機能が使えます。
- 使用履歴の閲覧、残高チェック
- クレジットカードによるトップアップ
- 使用ポイントに応じた特典(旅行・飲食等)
- 紛失したカードのブロック
今回は、実際に起きた紛失ケースを元に、アプリの活用例をご紹介します。
2年前にカードを紛失

ここからは実際に起きた体験談に基づく、アプリの活用事例です。
筆者は、2年前に一度EZ-Linkカードを落とし、カスタマーサポートに紛失届を出したことがあります。
しかし、当時はカード裏面にある16桁番号を控えてなかったので、紛失したカードを確定できず、カードのブロック(利用停止)はできないとのことでした。
その際、カスタマーサポートの担当者から、今後新しく買うカードについて、EZ-Linkのポータルサイトに登録しておくと、紛失した際に迅速にブロックができるので登録した方がいいとアドバイスを受けました。
そこで、メールアドレスとパスワードでアカウントを作り、新しく購入したカードを登録することにしたのです。
紛失したカードがアプリ内で復活?

時が経ち、気が付けば手元のEZ-Linkカードは3枚に。そろそろ一括管理をしたいと思い、携帯にアプリをインストールすることにしました。
しかし、ここで問題が発生。2年前に作成した自分のアカウントのメールアドレスとパスワードがわからなくなり、ログインできなくなってしまったのです。
本来、この時点ですぐカスタマーサポートに問い合わせるべきだったのですが、既に登録している1枚はカード裏面16桁番号がわかっているので、新しくアカウントを作り直して、カードを再登録し直すのは簡単だろうと思い、勢いでもう一つアカウントを作りました。
しかし、新しいアカウントに登録しようとすると、”このカードは既に他の人に登録されています”という趣旨のエラーメッセージが出てきてしまい、結局、移行はできません。
つまり、ログインできないアカウントに1枚、新しいアカウントに2枚、の状態になってしまったのです。
仕方なくカスタマーサポートに連絡し、カード番号・メールアドレス・身分証明番号(FIN)・携帯番号などを伝え、3枚のカード保有者が全て自分であることを証明し、1つのアカウントに集約してもらう手続きをしました。
親切なサポートにより、無事3枚とも1つのアカウントに登録してもらい、指示通りアクティベイト(自分のFIN番号で再認証)すると、なんとそこには4枚のカードが。
手元には3枚。アプリには4枚。残りの1枚は一体・・・
そこでハッ!と気づきました。もしやこれは、2年前に落としたカードなのでは?
さっそく使用履歴を確認すると、そこには前日まで使用した履歴が。
ここ最近、タクシーしか使っていないので、前日はもちろん、その前の日も地下鉄やバスは一切使っていません。
そこで確信したのです。これは2年前に私が落としたカードであると。拾い主が届けず、勝手に使用し続けているのだとわかりました。
恐らくですが、このカードを購入した際、チケットオフィスで身分証明の提示をお願いされた記憶があるので、カードと自分のFIN番号がシステム上残っていたのだと思います。(※2019年9月以前は、アカウント作成時にも身分証明番号が必要でしたが、現在は必要ありません。)
ここから、2年越しの紛失・返金処理を開始することになりました。
ブロック・返金処理の仕方

アプリ上で、該当のカードを選び”Card Blocking”を押します。すると、カスタマーサポートからメールが届き、次のステップの説明があります。
メールの指示に従いEZ-Linkカードのポータルサイトへログイン、”Nominate Card and View Blocked Cards”で、別のカードを登録します。ブロックしたカードの残金を、他のカードへ移行する手続きのためです。
更にアプリで登録している場合、勝手に使用された金額の補償がFWD保険によってカバーされているため、ポリスレポートを提出する必要があります。
こちらも、メール内にリンクがありますので、SingPassでログイン後、フォームを入力していきます。提出したレポートはPDFで保存し、カスタマーサポートへメールで提出します。
フォームには、失くした時間や場所、詳しい状況などを記載しなくてはなりませんが、2年前に一度カスタマーサポートへ報告したメール履歴があったため、難なくフォームを記入することができました。
翌日、シンガポール警察の担当者から、レポートに関して聴き取り調査のための電話が来ましたが、レポートに書いた通りの内容をきちんと説明し、EZ-Linkの返金手続きのためであると話し、簡単に終わりました。
その後、カスタマーサポートより、ポリスレポートの受理が完了したこと、28日以内に返金処理がされる旨の通知が来たので、一通りの手続きはこれで完了しました。
【追記】
わずか8日後、カスタマーサポートから返金完了の通知が届きました。最後の手続きとして、公共料金の支払いに使えるAXSマシーンか、EZ-Link提携先のOCBC銀行のATMマシーンを使い、手元のEZ-Linkカードへ返金額をチャージします。操作方法はメール内に詳しく書かれており、無事、2年ぶりの返金を受け取ることができました。
困ったときは

EZ-Linkカスタマーサポートでは、メールと電話で問い合わせを受け付けています。
- メールでの問い合わせ:customerservice@ezlink.com.sg
- 電話での問い合わせ:65-6496 8300(営業時間8;00~18:00 ※祝祭日を除く)
メールの返信はやや遅めで、1回送ると返信が来るまでに通常2~3日かかりますが、必ず個別の担当者が親切にサポートをしてくれます。
問い合わせの際には、必ず携帯番号、カードの16桁の番号を伝えるようにしましょう。
以上、EZ-Linkの紛失にまつわる話でした。
皆さんも、たとえ道端で拾っても勝手に使用せず、まずはチケットオフィスか警察に届け出ましょう。もし保有者がカードを登録している場合、使った履歴は丸見えです。
また新しくカードを購入した方は、万一どこかに置き忘れてしまっても、アプリで管理しておけば即時に利用停止できますので、ぜひ登録をしてみてください。