こんにちは、ライターEtsumaです。
いつもはシンガポールの観光・生活情報をお届けしていますが、今回はシンガポールで感染拡大が懸念される新型コロナウイルス(COVID-19)について書きたいと思います。
シンガポールでは、1月23日に初めて中国人観光客の感染者が発見されて以来、2月18日現在で感染者の数は77人、そのうち54人が国内での感染者とみられています。
シンガポール入国管理局は、2 月1日23時59分より、過去14日間以内に中国へ渡航履歴のある旅行客を国籍を問わず入国禁止にしましたが、国内感染者の大半が中国への渡航歴が無く、感染経路が特定できないケースが見つかったことから、保健省(MOH)は2月7日、感染症警戒レベル(DORSCON)を4段階中上から2番目に引き上げました。
在住者の皆様には、日々アップデートされる保健省や関係省庁からのアドバイス(*)を注意深く確認していただければと思いますが、これまで発見されたケースや保健省からの注意点について、簡単にまとめていきたいと思います。
(*)COVID-19: Advisories for Various Sectors
目次
集団感染が見つかった場所
保健省の調べによれば、国内での集団感染が疑われる場所は主に次の4か所となります。
1.Yong Thai Hang
現時点で、9名の感染者が確認され、感染した従業員家族や、従業員の家で働くインドネシア人メイドが感染し、三次感染まで確認されています。
2.Grand Hyatt Singapore
その中で、イギリス人の感染者は“スーパースプレッダー”とみられ、会議の後で訪れたフランスのスキー場などで更に11名へ感染を広げたものとみられています。
3.Seletar Aerospace Heights construction site
4.Grace Assembly of God in Tanglin and Bukit Batok
このほか、The Life Church And Mission Singaporeが集団感染の可能性があるほか、本日新たに見つかった感染者2名のうち、1名がDBS銀行の感染者との接触が確認されています。
企業庁(ESG)からのアドバイス
シンガポール企業庁は、今回の新型コロナウイルス対策として、事業者へBCP(事業継続計画)の作成を推奨しており(*)、参考ツールとしてガイドブックを公開しています。(*労働局(MOM)はBCP作成を雇用主向けに強く推奨していますが、法的拘束力はありません。)
従業員のモニタリング、在宅勤務やグループ分け等の勤務体系の調整、感染者が見つかった場合の報告手順等、細かい内容を記したガイドブックとなっており、健康状態申告フォームや検温管理表など、そのまま使えるフォーマットも入っていますので、まだ準備できていないという企業様は、こちらを参考にしてみてください。
保健省(MOH)からの注意点
保健省のウェブサイトには、新型コロナウイルスに関連する情報が日々更新されています。
こちらのページでは、感染者の報告例のほか、退院したケース、他の省庁からの注意勧告など、様々な情報が時系列でアップされていますが、最近、一部のメディアで取り上げれられた記事に誤解を生むような情報が含まれていたことから、メディアの情報に騙されないよう注意を促しています。
イベント等の延期について
3月・4月に予定されていた、東南アジア最大級の食品見本市「FHA(Food & Hotel Asia)」は延期となりましたが(一部は7月13日~16日に延期が決定)、今後も新型コロナウイルスの終息の見通しが立つまで、各種イベントの延期や中止が相次ぐものと見られます。
保健省もDORSCONをOrangeレベルに引き上げた事に伴い、こうしたイベントの中止や延期を呼び掛けています(*)ので、イベント主催者もしくは参加予定のある方は、保健省のDORSCONの引き下げを待つか、やむを得ず開催する場合は、保健省の指針に従って準備を進めるようにしてください。
(*)Advisory for Large-Scale Events Amidst the COVID-19 Situation
その他、今後のシンガポール政府からの日々の新型コロナウイルス情報は、下記リンクからWhatsppで登録すれば受け取れるようになります。
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本来、シンガポールの新スポットやお得情報を配信しているAsiarianですが、今回は特別に新型コロナウイルスに関連する情報をお届けしました。
一刻も早く状況が改善し、またシンガポールの楽しい観光・生活情報が配信できればと思います。