こんにちは、アジアリアン編集部です。
他のアジア諸国と比べて家賃が高いと言われるシンガポール。
今回はそんなシンガポールで在住7年以上、引越しを10回もしていて、家主とトラブルで裁判をした事もある、という女性読者の方からエピソードを頂きました。
当サイトでまとめてみました。シンガポールの住宅事情にトラブルがあって悩んでいる人は参考にしてみてください。
目次
シンガポールの賃貸事情
シンガポールの賃貸事情は日本と違い、ワンルーム的な賃貸は非常に少なくルームシェアが主流です。
日本から送り込まれた駐在員は会社からの手厚い家賃負担でワンユニットを賃貸できますが、大半の日本人現地採用はユニット内の部屋を間借りしているのが現状です。
現地採用としてシンガポールで働く私も例外ではなく、1人暮らしは私にとっても夢のまた夢。ワンルームの価格でも、他のアジア諸国では十分なユニットが賃貸できほの金額で皆口を揃えて「高い!」と言います。
しかも、高いだけでなく満足のいく物件に出会うのも難しい。満足度を点数換算すると何処も40点以下でした。
そんな私は2011年の渡星以来10回以上の引っ越しをしています。一時期は家主と裁判沙汰になった事さえあります。
今回は私が10回も引っ越しをする羽目になった経緯、具体的な裁判についても、シリーズに分けて紹介していきたいと思います。
どんなトラブルがあったのか?
10回引っ越したとは言ってもシンガポール来たての頃はパートナーと住んでいたので実質の家賃はゼロ。住んでいた場所はそれぞれ以下のエリアとスペックの住まいです。
①家賃 秘密 :コンドミニアム@リバーバリー
②家賃 秘密 :コンドミニアム@バレスティア
③家賃 秘密:アパート@トアパヨ
そして悪夢の始まりは、パートナーと別れて一人暮らしをはじめてからでした。
前半のルームシェアはトラブルはなく、家賃の節約や会社近くに住みたいという私の希望での引越しでした。
具体的に私の周りで起きたことや引っ越した理由などを紹介しようと思います。
④家賃 S$900:ウサギの家@クイーンズタウン
オーナーはミャンマー人男性。シェアメイトは中華系マレーシア人女性。
彼女がマスターベッドに移り彼氏と住みたいと言い出してきた。そして、彼氏+ウサギもついてきました。なぜか部屋飼いでなくリビングで放し飼いに。可愛いかったけれど部屋にうさぎが入ってきてよく驚いた。
何よりやはり家の中が臭くなった。私の飲み物が時々なくなったりもした。オーナーに相談したら、ウサギは想定外でオーナー家族が帰ったとき、彼女たちは退去になった。
「君は残るかい?」とオーナーに聞かれそのまま居続けた。初めはうまくいっていたが、オーナーの奥さんとお嬢さんとの同居状態。奥さんは専業主婦で家に100%在宅。常にソファーに腰掛けていた。
退去の決定的原因は、奥さんが私の不在時に部屋に入っていること。
私が会社に行ったあと「コンセントの電源やクーラーがオフになっているか見たかっただけだ!」という事らしいが気持ちのよいものではない。
キッチンにいる時もクーラーがオフになっていないと怒られ、ロックしても合鍵で入られた。「部屋に入られたくないなら出て行け!」と言われ退去になりました。
ミャンマーにいたオーナーは申し訳なく思ってくれたのかデポジットは全額返金してくれました。
⑤家賃 S$1300 :カレー臭の家@チョンバル
5件目の引越し先は古いHDB。だけど4つある全室はマスタールームだというリーガルなのかイリーガルの不思議な住まい。
向かいのHDBの下にコーヒーショップがあり閉店しても、オヤジたちがどんちゃん騒ぎで1時過ぎまで騒いでいた。何回、警察に電話をしただろうか。警察も忙しいようだったけど、30分後ぐらいには駆けつけてくれた。
そんな日々を送るなか、夜中の騒音が改善されてきたが別の事件が起こった。
ユニットは各部屋ごとに、電気・ガスの配線が分かれてて個別にメーターボックスがあるデザインだった。
エアコンをあまり使わないのに、光熱費が高すぎる月があり疑問に思っていたら、見事に隣の中国人少年の配線が繋がれていた。私は別部屋の電気代も支払っていたのだ。その事件から光熱費は今までの平均金額になった。
このシェアルームの決定的退去理由はカルチャーの違いだった。
隣に越してきたインド人カップルが来てから家中がカレー臭くなったのだ。とてもフレンドリーなカップルだったけど、インド人は大概すごく夜型。私が寝ようとする頃にカレーを作り出す。そして、うるさくカレー臭い。
ユニットはキッチン近くの狭い所に洗濯の乾燥機を置いている。キッチンの隣の排気口ダストからもろカレーの臭いを吸い取り、洗濯物がカレー風味になるのである。
流石にこれは無理だと思った。オーナーに文句を言ってみたが「料理は許可されているシェアハウス。嫌ならあなたが出て行けば?」といわれデポジットも返金されず退去となった。
⑥家賃 S$1000 :ドライヤー音の家@チョンバル
カレー臭の家から200メートルの距離の引越した。知人のエージェントに代金を支払っての引越し。カレー臭の家で退去のゴタゴタも助けてもらった恩人である。今回で引越しも6軒目(5回目)になった。
今回の家はオーナーは殆ど不在。美人な中国人女の子との同居。10代後半と若い割に高い化粧品を使う超美人さん。
しかし彼女がこのノービジターの家に友人を連れてくるようになってから玄関向きにテレビカメラがつくようになり、最終的に彼女も退去になりました。
次に入居してきたのは2人のマレーシア人女子。「部屋が狭いのに2人で一部屋を使うの?」という思いでした。そんな訳で今まで2人でバス、トイレをシェアしてたのに急に3人に。みんな会社勤めなので当然朝は込みます。
最終的に私のシャワー時間は7:00〜7:20と時間制に。とても不便になりました。
しかし、そのユニットにはオーナーが荷物置き場にしてるマスタールームがあったので「高めの金額を払うのでマスターを貸してくれないか?」と聞いてみましたが却下されました。
新築HDBの部屋はとても狭く、私が食事をしていても、夜はずっと共有スペースのテレビを占拠されている状態。朝は自分たちの部屋ではうるさいからと廊下でドライヤー。廊下の音が部屋まで聞こえてきて非常にうるさい。
「家賃S$1000を払って住む家ではないな」と判断し退去することにしました。エージェントに紹介してもらったユニットでしたが契約書に「1部屋1人」と書いてる訳でもなく抗議もできず。
しかし家主は「申し訳ない」と思ってくれたのかデポジットは全額返金されました。
⑦家賃 S$1300 :裁判沙汰になった家@クイーンズタウン
そしてこの後、人生初の裁判沙汰になった家に引っ越す事になります。この家の詳しい状況や裁判になった理由、そして勝敗は長編になるので次の機会に。本投稿では端折ります。
⑧家賃 S$1400:また貸し香港人@レッドヒル
逃げるように日本人向けサイトでシェアハウスを探し新生活を始めました。
今回はモスク横ということを知らず、早朝コーランに起こされました。しかし、それも日と共になれてきました。
シェアメイトの香港人は生ゴミを捨てないお金にシビアな人。
出張も多く中期不在時には、知人の知人と偽りAirBnbで又貸し。変な人がきたりで大変でした。トラブル後は又貸しなしというハウスルールができ新たな又貸しは出来ず。そのため退去する羽目になった香港人。
「生ゴミを捨てない人が綺麗に片付けて退去するはずがない」と思っていたのですが、やはりその通りでした。
あげるよと置いていかれた日本食は「何年前の賞味期限ですか?」と驚かされるもの。パンティ等の下着類をはじめ、色々なものが置き去りにされていました。
とはいえ、そんな彼女は去り、快適なシェア生活になる予定でした。
しかし急に知人がリースしている部屋S$1000について、知人がほとんど不在になると言うことで引越しを決意。丁度S$1000になるので、此処よりもS$400の節約になる予定でした。
⑨家賃 S$1000:契約内容変更の家@ホーランドビレッジ
この時はすでに裁判経験もあったので、書面での契約内容が欲しかったですが叶わず。契約内容をメッセージアプリ「Whatsapp」で箇条書きにしてもらいました。
とりあえず半年住んでみて良ければ延長ということに。その知人とは長い知り合いで、私は裁判中に泊めて貰ったこともある恩人でした。契約内容は家賃S$1000に「PUB/エアコン清掃/ハウスクリーニング(掃除できない週もある)」込みというもの。
住み始めて少しして知人の海外滞在率が増え、私が1人暮らしできる時間も増えてきました。しかし彼のビジネスパートナーが来たり友人が泊まる事もありました。
そして、ある日知人から「自分で使った家は自分で掃除をするのが基本じゃないですか?」「自分が出来なく誰かに依頼する場合には自分で払うんじゃないでしょうか?」というクリーニング代請求を匂わすメッセージが送られてきました。
クリーナーさんは掃除に来ない週もあると契約内容に書かれていたのに「自分で支払らって下さい」「納得がいかないなら一緒にいるのか難しい」とも。事前に交わした契約を守るのが人としての大前提。自分でビジネスをしていて其れが分からないのが不思議でした。
「この人はもう信用がおけない」と思い契約延長せず退去する事に。結局この場所は6ヶ月で去ったのです。
⑩家賃 S$1350:今の家@リヴァーヴァリー
そして現在10軒目の住居に住んでいます。会社からもバス停からも近く便利で、部屋も広いんです。しかし良い点もあれば、色々ありますよね…。
シンガポール間借りの心構え
いかがでしたでしょうか。他のアジア周辺国と比べ家賃がべらぼうに高いシンガポール。現地採用で間借りとはいえ、それなりの価格を払っていたら、ある程度のクオリティを求めてしまうものですよね。
しかしシンガポールは他民族国家であるからこそ、あらゆる状況を受け入れる心構えがないと、引っ越す先でひたすら不満が生まれ続ける事もあるかもしれませんね。
賛否両論あるでしょうが、一つの例として参考にして頂ければと思います。次回は裁判の原因となった住宅のスペック、そして起きてしまったトラブルについて紹介します。

